[学生インタビュー]馬 闖さん

馬 闖さん

中国出身
京都校 / 上級Ⅲ-4
京都大学大学院 情報学研究科
システム科学専攻 合格

自己紹介をお願いします。
馬闖と申します。中国の山東省からまいりました。中国の大連理工大学と日本の立命館大学のデュアルディグリープログラムで、ソフトウェア関連を専攻し、卒業しました。
日本に留学した理由を教えてください。
大学の同じ専攻で学ぶ約210名の学部生のうち、40名はダブルディグリーで日本に留学することができます。 1年生と2年生の時に、立命館大学の先生が大連理工大学に来て教えてくれました。 日本の教え方がとても気に入ったので、3年生の時に立命館大学に留学することを決めました。
ISIに入学することを決めた理由を教えてください。
日本語の能力を更に高めるためです。またISIの入学カウンセラーの先生がとてもプロフェッショナルで、私たちを安心させてくれたのも大きな理由です。
ISIに入学して良かったと思うこと、学校の思い出や先生との思い出はありますか?
ISIに入学して良かったと思うことは、先生が優しく(特に根岸先生、濱田先生と山岡先生は非常に優しいです)キャンパスが綺麗だったところです。困った時はいつも先生方に相談をしていました。また学校生活の思い出として、京都で大雪の日があり、遅刻したことがあります(苦笑)。
なぜ京都大学の修士課程を選びましたか?
修士課程の専攻はシステム科学で、まずは日中の「システム」についての定義が違うことを説明しておきます。中国では通常、コンピュータ科学技術学科の下に「システム」という専攻があり、PCオペレーターシステムと体系構造を指すことが多いです。一方で日本、特に京都大学のシステム科学は、PCシステムを指すのではなく、もっとトランスジャンル、機械・数理・脳科学など多分野を統合した専攻になります。私の研究室では主に情報論と機械学習理論を研究します。

「中国のAI研究も発展しているのに、なぜ京都大学を選ぶのか?」とよく聞かれますが、主には下記の3つの理由です。

まず、AIの機械学習理論は応用数学の研究に大きく依存しており、京都大学は数理研究の分野で優位性を持っています。

またAI研究は、脳科学とロボット研究などで分野を横断する側面を持っており、日本では分野を超えた研究がされています。学術的な交流が非常に盛んで、教育体制も確立しています。

最後に、私は日本の研究室の雰囲気が好きです。
日本の研究室は、論文発表数の強制的なノルマが少なく、より自由に自分のやりたい研究をすることができます。日本の教授も、学生の成果を量で追求するのではなく、学生が具体的にどんな研究をしたいのか、学生個人の研究意欲を大切にしています。もしあなたが求めているのが、プレッシャーのある研究領域で、できるだけ多くの論文を有名学術誌に載せることであるならば、中国の大きな研究室に入った方が良いです。 私が求めていたのは、自由な環境の中で、好きな研究ができることでした。
これからの目標や将来の夢を教えてください。
博士後期課程に進むことです。(おそらく京都大学の博士課程) 将来は大学の先生、または研究職に就くつもりです。
日本留学を考えている後輩たちにメッセージをお願いします。
「なぜ日本に留学したいのか」をよく考えてみてください。腹をくくったら、やりきれることです。
日本留学は英語圏留学とやり方が大きく異なります。例えば情報学学科の場合、もし欧米やシンガポールへ留学先を選ぶのであれば、申請制になるので、日本の大学院受験とは異なるノウハウが必要です。日本の大学院進学は、少なくとも私の専攻の場合は、筆記試験を重視し、日本語能力と出身大学の世界ランキングは気にしない、といった傾向があります。留学先によって準備の方法が違うので、もし日本へ留学することを決めたら、それに合わせてしっかりと対策を取ってください。

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